株式会社ステップ

株式会社ステップ大阪流通センター店装部 下園健二インタビュー

下園健二
下園

普段、最も意識している事は「お客様からの依頼を、自分たちが持っている引き出しからいかにニーズにあわせていくか!」です。元々ある叩き台に沿ったものであれば要望に答えることは簡単です。
しかしお客様の要望は必ずしも限られたものだけではありません。

そして、そこがまさに私たちの腕の見せ所なのです。

「ショーケース」というと、私たちがメインで取り扱っているディスプレイ目的のショーケース以外だと冷蔵ケースや冷凍ケース、温蔵ケースなど様々なものがあります。目的に応じて、それを満たすための様々な機能がそれぞれ備わっています。
この業界は、とても奥が深いのです。
そんな中で、私たちのガラスショーケースのポイントは、ガラスが一般的なものよりも分厚いということです。一般的なものは3mmのものが使われていますが弊社の場合は5mmの厚みがあります。

厚いと、そのぶん強度が増します。
逆に薄いと、端に円状の「めくれ」が出来やすくなってしまいます。

仕上げにもこだわっています。ガラスの断面は、一般的には切ったら切りっぱなしの状態です。だから凹凸があって欠けやすく、人の手で触れるときも取り扱いに注意が必要ですが、私たちはガラスケースを制作する上でサンダー(砥石)をかけています。

そして、見えている部分は当然お客様の目にも手にも触れるので、さらに目の細かなヤスリで磨き加工を加えています。

ガラスケース 詳細

何十年もガラスケースを取り扱っていると、どんな部材をどんなふうに加工してガラスケースを仕上げると、どれくらい長持ちするのか?
も分かってきます。その過程で仕様変更や、改良を重ねてよりベストなものを追求してきました。もちろんこれからも、そうしていくつもりです。

インタビュー

1.オプション品は、どんなものがありますか?

下園

まず代表的なオプションは、ショーケース内のステージです。
ステージは木工技術で作られており、木工屋さんに依頼しています。表面には人工のレザー材が張り付けてあります。

ステージ ステージ裏側
また、照明にも様々な種類があり、こちらも自由度が高いです。
例えば「棚下照明」や天井から光をあてる「ダウンライト」など、一口に光をあてるといっても様々なやり方があります。

照明 蛍光灯 照明 ダウンライト
これらのオプションについてもご相談くだされば、最適なものをご提案します!

2.どんなことが出来て、どういうものを発信したいですか?

下園

一言で言うと「ショーケースをトータルでコーディネート」できます!
30年近くショーケースを作っている人間は、日本全国を探してもなかなか居ません。

私は、そもそもですが現状に満足することはこれまでありませんでした。
今あるものを、より良いものに変えていくことが今も昔も仕事の醍醐味です。
だから既成品以外にもお客様と打ち合わせをして、ラフ画に描かれたショーケースがあれば、それを現実のものにするための提案ができます!

見せ方の引き出しも色々あって、たとえばアクリル乳半の腰板を設置して後ろからバックライトをつければ店舗用の電飾看板のようになりますし、ガラスケースには様々な可能性があります!

3.ステップから買うメリットは何ですか?

下園

まず強度の高い、厚み5mm以上のガラスを使っている事で、レンタル品でも販売品でも同じです。
アフターフォローも、店装部があるので得意です!例えば棚板の交換などもお任せいただけます。
通販でよくあるガラスケースは、同じように見えても良し悪しがあるので、脆い部材を使っている場合は直している時に他の部分が壊れることもあったりで、そこが差別化できるポイントです。

4.価格的に同業他社に比べてどうですか?

下園

価格面はお客様も最も意識されている部分だと思うので、マーケティングをして社内で慎重にディスカッションをしつつ決めています。 同業他社と比較して、安価な価格設定になっています。

5.アフターフォローについて教えてください。

下園

実は、アフターフォローが必要な場面にはほとんど出くわしたことがないのです。
それだけ、長持ちするようなショーケースを扱っているんだなと実感する部分ですね。

6.耐久年数はどうですか?

下園

弊社で扱っているガラスケースには、なかには30年以上前から使っているケースもあります。ガラスケースは部品の取替えが効くので、かなり長生きする商材ですね。 廃棄する時は、めっきが剥がれて弱くなってきたり、配線がどうしても不具合が起きる時などですね!

7.どういった種類のショーケースがありますか?

下園

主にディスプレイ用のものが中心で、特に宝飾展や商品展示、オークション向けのショーケースを取り扱っています。搬入出時に運びやすく、設営がしやすいのが特徴です!

8.ショーケース制作日数の目安を教えてください。

下園

製作日数目安は2週間から3ヶ月かかることもあります。

在庫がすでにあるものなら1週間以内でいけることもあるのですが、既成品の制作でなかった場合は、お客様と綿密に打ち合わせをした上で制作にとりかかるので、それ相応の日数はかかってしまいます。
そのぶん「ステップに頼んでよかった!」と思っていただけるようなケースを真心こめて制作します!

9.どういう想いを持って28年間勤められましたか?

下園

とにかく、試行錯誤しながら環境も少しずつ変えて様々なことに対応できるようにしてきました。

そのなかで現状に満足することはありませんでした。
多くのことをこなそうとすると、それ相応の時間を要するので、やり方もどんどん変えてきました。

たとえば手作業で作っていた図面(ドラフター)もCADを使えるようにしたり、それまで手書きだった作業もPCで行うようにしたりしました。
これからも常に「変えていきたい」と思って勤めていくと思います!

10.この会社の好きなところは何ですか?

下園

人が良いところです。
長年勤めていられるということは、ここが自分の居場所になっているということだと思います。
そして皆が居場所にしてくれている面が一番大きいです!

会社の好きなところ 会社の好きなところ2

11.これからどういった形で社会に貢献していきたいですか?

下園

ショーケースは何かを知っていただくためのツールの一つです。
例えば先日、戦争展をお手伝いしました。
触ることで簡単に劣化したりしてしまう歴史の資料を、守って、そして多くの人に知ってもらう!そのお手伝いをしていくのが、私の社会貢献の形ですね!

12.ショーケース制作への個人的なこだわりはありますか?

下園

まずショーケースをキレイに作りたいというこだわりが第一にあります。
そして、それは「展示品を魅力的に見せたい!」というショーケースの役割を果たすことにも繋がっています。

13.お客様が購入前に不安に思ってるだろうと思うことは何ですか?

下園

価格面はもちろんのこと、ショーケースの耐久性についてもご心配されるだろうと思います。
「16」の内容にも触れますが、金属やガラスの部分は劣化しやすいポイントなので、その劣化を防ぐためにも、また長持ちさせるためにも、やはりこまめなメンテナンスをおすすめします。

14.ユーザー目線でショーケースを購入するときにどんなことに気を付ければいいと思いますか?

下園

「何をショーケースに入れるか」で最適なショーケースは変わります。
もちろん会場の内装によってもお客様に与えるイメージはがらっと変わるので、都度、ベストな展示空間を作れるように配色についても検討することをお勧めします。
だからこそ私たちは様々なニーズに対応できるよう広いラインナップで展開していますし、お客様とも真剣に1つ1つヒアリングしてぴったりだと思うアイテムを提案しています。

15.「ステップショーケース」の良いところを教えてください。

下園

★良いところ
・5mmのガラス板で耐久度抜群なところ。
・安い価格で購入出来るので、お財布に優しい!抜群のコストパフォーマンス!
・ショーケースのクオリティが高い。腰板までこだわってガラスを使い高級感を出しているショーケースは弊社の物以外なかなかないと思います。
・設営していて細かな変更ができる所!例えば照明機材の角度が変更できるので柔軟な設定ができる。

どのようにガラスケースを使うかを事前にしっかりとヒアリングさせていただきます。ご安心ください。設営を私達にお任せいただければ心配は無用です!

16.ショーケースを購入した後に長持ちさせるコツや気を付けるべきことについて教えてください。

下園

壊れやすいショーケースはまずNGです。ショーケース1台は高い買い物になりますので、できるだけ長く使いたいものです。だからガラス厚みも5mm以上のものが良いですね!
もし弊社で購入いただいた場合は、金属は劣化に弱い部分がありますので、固く絞ったタオルや中性洗剤で拭き掃除したほうが良いですし、ガラスはホコリや湿度で白くなりやすいので、こちらも小まめに拭き掃除をしてください。

拭き掃除

17.自分たちが取り扱ってるショーケースについて「愛」を感じるところはありますか?

下園

まず、出来上がったショーケースについては、みんな思い入れがありますね。
しかし世の中にはまだまだたくさんの展示什器があり、様々な技術に触れていると、まだまだ足りていないな!と思う事が多々あります。
ただ、これが今も昔も自分にとっての原動力ですし、自分を成長させるための良い刺激になっていると思います。

何度かお答えしましたが、現状に満足せずに「常に変えていきたい」と思っていられる事が、自分が一番愛情を持っている部分かと思います。

インタビューを終えて

下園

改めて今まで30年近く頑張ってきたことを頭の中で思い返しながら今回お答えしましたが、まだまだ自分でも気づけていなかったことが多かったんだなと実感しました。
今回インタビューを受けて、お話しあったことが、明日からの活力になると思います。ありがとうございます。